「あいつだよ! まいかちゃん!」 「え――苺花」 ぱっと階段の灯りがついて、二階から転がるように鈴斗と一緒に降りて来たのは涼音と同じ制服の―― 「涼音、誰?」 まだ涼音に抱き着いたままの麗音が、訝しげに訊く。 涼音の反応がおかしい。 涼音は右手で左肘を摑んだ。 麗音はそれを、目を細めて見る。 「苺花。友達……小学校から、一緒の……」 麗音の瞳が辛そうに細くなる。 省かれた言葉も、麗音にはわかった。