涼音は顔をあげた。 麗音と月が視界の総て。 「……いいよ。努力する」 「えっ……ほんと? ほんとに? 涼音」 麗音は信じられないといった顔を寄せて来る。 はぐらかされると思っていたのだろうか。 涼音はそっぽを向いた。 今の顔は、とてもじゃないが見せられない。 「ほんと。……麗音も私に惚れてくれるなら、ね」 fin.