空緒は約束した。 麗音を跡目に推すことはしない。 麗音が実家を大嫌いなら、自分の代で、麗音がいつでも帰って来られる場所にすると、そのために頑張ると言った。 「兄貴は……家を出たいって思ったことは……」 「あるよ。でも僕は僕なりに、若月の家がすきではある。 あそこが、僕が生きていく場所だと思う。 だから出来たら、麗音にも、すきにはならなくても帰って来やすい場所になったらいいと思うよ。 ……そこが嫌なら、僕は場所そのものを変える方を選ぶ」