「あなたは、いい人です。僕なんかまで助けてくれた。 そして、麗音のことも救ってくれた。 ……だからあなたには、こちらの若月に関わらせたくないんです」 「………」 「うちは、村中では小さな権威の家です。 僕が跡取りとしていますが、父はあと十数年――二十年か三十年かもしれない――……威張り続けるでしょう。 麗音の大事なあなたですから、そんな醜い家に関わらない方がいい。 ……僕はそう思って、あなたにお願いするつもりでした」