涼音は、今日は苺花と二人で来ている。 麗音とも変わらずよく遊ぶが、年中べったりしているわけではない。 お互いの、個人の時間も尊重する。 蒼井は涼音の問いかけに、はい、と肯き、またすまなそうな顔をした。 「わかつきりおさんって、名前は『涼』しい『音』ですか?」 「そうですけど……知り合いでした?」 漢字をあてられるとは。 彼に覚えのない涼音が驚いていると、蒼井は頭を下げた。