月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



「涼音より強くなりたいと言ったからな」



「……若月ならそういうものも完璧に出来るのかと思ってました」



「あれは武道全般を習うことは禁じられていた。そういう家の生まれだ」
 



そういう家――高河の若月家。




「どういうことですか?」



「多透、その詮索はやめてくれ」
 


多透が不用意に訊いたのを、涼音が腰を浮かせて止める。


そこへ、


「別に言っていいですよ。涼音、景周さん」