二階の部屋に入り、制服のまま勉強机についた。 一冊のノートを引き出しから取り出す。 (私も……考えてるけど……) 麗音の、現状打破策。 麗音が慕う兄は、余命幾ばくもない――というほどに切羽詰まってはいないが、 自分の命が終わると諦めている雰囲気が強いようだ。