月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



涼音は髪の毛の隙間から窺い、そんなことを思った。



この少年、体躯はしっかりしているのに、言動は可愛い。
 


でも今は、それもどうでもいいこと。
 



言葉を分かち合える人はうしなった。



「…………うん。独りになっちゃった」



 
独りに。
 


なっちゃったんだ。




「……涼音」



「……なに?」



「うちに転校してくるか?」



「……へ?」