月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



「まだ弱い」
 


言葉とは裏腹に、口元が緩むのが抑えられなかった。



妻はそれを悟る。



「あなたほどをいきなり望むのは無理ですよ。……あの子、高河の若月ですよね」
 


景周は返事をせず、踵を返した。



「腹が減った。今日は何だ?」



「……はいはい」
 


頑固者の旦那に応じ、最後にもう一度、と孫たちに目をやる。



あ、友達が孫に抱き着いた。


蹴っ飛ばされた。


……仲のよろしいことで。