口ごもるれお。 漢字の説明がしにくいようだからあてずっぽうだったが、 何だか恥ずかしがっているようなので綺麗の『麗』かな? と考えた。 れおは前髪で顔を隠すようにうつむけて、こくりと肯いた。 「それに、音」、と小さな声で続ける。 「私、涼しいに、音」 「……涼音?」 「うん。本当に一字違いだね」 「へーっ、すげー。涼音でいい? 俺も麗音でいーからさ」 「いいよ」