月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】



口ごもるれお。



漢字の説明がしにくいようだからあてずっぽうだったが、

何だか恥ずかしがっているようなので綺麗の『麗』かな? と考えた。
 



れおは前髪で顔を隠すようにうつむけて、こくりと肯いた。



「それに、音」、と小さな声で続ける。



「私、涼しいに、音」



「……涼音?」



「うん。本当に一字違いだね」



「へーっ、すげー。涼音でいい? 俺も麗音でいーからさ」



「いいよ」