憂鬱なソネット

黙って見ていた巧が、「ちぇっ」と言って肩をすくめた。




「なんだよ、結局ラブラブかよ!

なぁんだ、心配して損した。


まぁ、ご勝手に仲良くやってくださいよ」




おどけた調子で言う巧の言葉に、みんなが笑みを洩らした。




「寅吉、あやめさん、結婚おめでとう」



「ありがとうございます」



「これからも色々大変だろうけど、まぁ、協力しあって楽しくやっていきなさい」



「はい。あの、未熟な俺たちですが、どうか今後ともご指導ご鞭撻のほど………」



「寅吉さん、カタいっすよ! 俺ら家族だけなんですから」



「あ、そっか、うん。えーと、よろしくお願いします」




笑い声がこだまする部屋の中に、六月の明るい日差しが満ちる。




なんだかとても幸せだ。



あたしは寅吉の腕に腕を絡めて、思い切り笑った。





*Fin.