「おい、愛羅!しっかりしろ!」




「・・・・・・・・」



「目を開けてくれ!頼むから!」




―――――――――ピー―――・・・・・・。

俺の祈りは虚しく。


愛羅はそのまま目を覚ますことはなかった。


「愛羅―――――――!!」


泣き叫ぶ俺の姿を。


愛羅の「死」を知らせる機械だけが、そっと見守っていた。




この時俺は、全てを理解してしまった。


本当は俺が、愛羅のことを誰よりも愛していたってこと。


いつの間にか「幼なじみ」ではなく、一人の女性として、大切な存在になっていたということを・・・。





俺は愛羅の手を握り締めながら、ただただずっと泣いていた――。