と、とりあえず落ち着こう。

いや結構自分も落ち着いてないとは思うけど。

まずは状況把握だ。



とりあえず最初に、これは本物か?

兄ちゃんのいたずらってことはないよね?


いい年してこんなわけのわからんおちゃめないたずらを高校生の妹にするはずないもんね。



たしかに、道を歩けば百パーセントの確立である、目にしない日はないよく見慣れた真黒くてまるいマンホールにしか見えないけど。




よし、開けてみよう。

たしかマンホールってすっごく重いんだよな。



そうして、マンホールのはじのとこを掴み腕に力を入れると。

なんともあっさり、マンホールは持ち上がった。



だけど、何故かマンホールのしたには穴が空いており、暗闇がずっと続いているようだった。


私のちょうど下の部屋は弟龍一の部屋になっているためこんなのあり得ない。


そもそも私の部屋は3階だから穴があること自体おかしいんだけどね。



マンホールの中をよく見ればハシゴのようにとってがてんてんと一定の間隔でマンホールの下へと続いている。


何があるかわかんないけど、部屋に不気味な穴がある方が嫌だっ!


他にも家族を呼ぶとか、今冷静になって考えれば簡単な事なのに。


この時の私は考えるよりまず行動ということで、何の躊躇も無しにマンホールの中に入り、下へとおりて行った。


























この時の私の行動が自分に大きな変化をもたらしてしまうなど知る良しもなかった…。