杏奈が、ようやく落ち着いてきたので、光子が、口を開く。
「石森さんには、まだ大切なことがあるわよ」
「え?」杏奈は、目をパチパチさせながら、ききかえす。
「忘れたの? 最初に言ったでしょう。マリア様に願いを叶えてもらった者は、次の者に、幸せを分けないといけないの。たくさんの人を幸せにすることが、マリア様の願いだから。
私が、石森さんに幸せを分けたように、誰かを選んでちょうだい」
そういえば、十戒の中でそんなことを言っていた気がする。
杏奈は、うでを組み、誰に幸せを分けるべきか考えた。
やはり、1番に頭に浮かんだのは勇吾だ。
父親が死んでから、変わってしまった勇吾。きっとまだ、傷は癒えていないことだろう。
勇吾に、幸せを分けて、願いごとを叶えて欲しい。
「勇吾に、幸せを分けてあげたいと思ってるんだけど……」
杏奈が、言うと、光子は少しおどろいた顔をしていた。
「勇吾って池上勇吾くんのことよね。ああ、石森さん、彼のことが好きなのね」
光子が、サラッとそう言い当ててきたので、杏奈は赤面して、うろたえた。
「ち、違うよ! 勇吾とは家が向かい同士で、幼なじみなの。……今は全然話さないんだけどね」
「石森さんには、まだ大切なことがあるわよ」
「え?」杏奈は、目をパチパチさせながら、ききかえす。
「忘れたの? 最初に言ったでしょう。マリア様に願いを叶えてもらった者は、次の者に、幸せを分けないといけないの。たくさんの人を幸せにすることが、マリア様の願いだから。
私が、石森さんに幸せを分けたように、誰かを選んでちょうだい」
そういえば、十戒の中でそんなことを言っていた気がする。
杏奈は、うでを組み、誰に幸せを分けるべきか考えた。
やはり、1番に頭に浮かんだのは勇吾だ。
父親が死んでから、変わってしまった勇吾。きっとまだ、傷は癒えていないことだろう。
勇吾に、幸せを分けて、願いごとを叶えて欲しい。
「勇吾に、幸せを分けてあげたいと思ってるんだけど……」
杏奈が、言うと、光子は少しおどろいた顔をしていた。
「勇吾って池上勇吾くんのことよね。ああ、石森さん、彼のことが好きなのね」
光子が、サラッとそう言い当ててきたので、杏奈は赤面して、うろたえた。
「ち、違うよ! 勇吾とは家が向かい同士で、幼なじみなの。……今は全然話さないんだけどね」

