復讐メッセージを送信しました。 〜ナナツノノロイ2〜

池上勇吾と、杏奈は夢ヶ丘高校に通っており、同じクラスだった。
実は幼稚園の年少から杏奈と勇吾は、ずっとクラスが一緒だ。
赤ちゃんの時から、ずっと一緒で、いわゆる、幼なじみというやつだ。

同じ時期に家を建てたので、家族ぐるみで仲が良かった。

小さいころの勇吾は、活発でいつもケガが絶えなかった。
杏奈は、いつも勇吾にくっついてまわっていた。

夏はプールへ行き、一緒にセミ取りをした。
冬は、雪が積もるとかまくらを作った。そうそう、と杏奈は思い出す。
勇吾が、かき氷みたいだって、はしゃいで雪をたくさん食べてお腹を壊したこともあったな。

鮮やかによみがえる思い出たちに、杏奈は目を細めていた。

小学生になり、杏奈が男子たちにからかわれていると、必ず勇吾が飛んできてくれた。

「おいっ、杏奈をいじめるなよ！」

体格のいい勇吾がそう言うと、いじめっ子たちは、すごすごと退散していったものだ。

「杏奈は、弱虫だからおれが守ってやるよ」

からかわれて、泣いている杏奈に、勇吾がぶっきらぼうに言ってくれたことがあった。

杏奈にとって、勇吾はいつでも駆けつけてくれるヒーローのような存在だった。

杏奈が自分の気持ちに気付いたのは、小学６年生のときだ。

高学年になり、勇吾は声変わりをして、身長が高く、女子から人気があった。
勇吾が、他の女子と楽しそうに会話をしているのを見て、胸がざわついた。
他の女子に笑いかけている勇吾なんて見たくない。