杏奈の考えは当たっていた。
腹の半分以上を食いちぎられ、内臓を失った伸二郎が、のどから絞り出すようなうめき声をあげながら、這うようにして動き出したのだ。
伸二郎のかけている割れたメガネから、光子たちのように真っ赤に染まった両目がのぞいていた。
「ぐぎょぅえあうあうあうあ――」
伸二郎は、意味不明な言葉を発しながら、内臓をぶちまけて立ちあがり、揺れながら、杏奈たちのほうへやって来た。
さらにニタニタと笑いながら、詩織も加わる。
このままだと食い殺されて、化け物になってしまう――。
杏奈たちは、声にならない悲鳴をあげて、散り散りになって逃げた。
みんな一緒に逃げている余裕なんて、まったくなかった。
勇吾と別れてしまい、杏奈は心細くて迷子になった子供のように、泣いてしまいそうだった。
しかし、立ち止まって振り返るわけにはいかない。
杏奈は、涙をこらえて、そのまま階段を駆けあがった。
腹の半分以上を食いちぎられ、内臓を失った伸二郎が、のどから絞り出すようなうめき声をあげながら、這うようにして動き出したのだ。
伸二郎のかけている割れたメガネから、光子たちのように真っ赤に染まった両目がのぞいていた。
「ぐぎょぅえあうあうあうあ――」
伸二郎は、意味不明な言葉を発しながら、内臓をぶちまけて立ちあがり、揺れながら、杏奈たちのほうへやって来た。
さらにニタニタと笑いながら、詩織も加わる。
このままだと食い殺されて、化け物になってしまう――。
杏奈たちは、声にならない悲鳴をあげて、散り散りになって逃げた。
みんな一緒に逃げている余裕なんて、まったくなかった。
勇吾と別れてしまい、杏奈は心細くて迷子になった子供のように、泣いてしまいそうだった。
しかし、立ち止まって振り返るわけにはいかない。
杏奈は、涙をこらえて、そのまま階段を駆けあがった。

