「いってて……」
背後から、声がしたので、ふりかえると、右手に包帯をぐるぐる巻いた蓮希が教室に入ってきた。
おまけに顔中、生々しい傷がたくさんついている。
「蓮希、お前そのケガどうしたんだよ?」
勇吾が、きくと、蓮希は包帯をした手を苛立ちながら振り回した。
「どうもこうもねえよ! あの変なメールが送られてきてから、カラスにネズミ、挙句の果てはクッソでかい犬に、手を噛まれて死ぬかと思ったんだぜ!
大体あのメールを送ってきた奴って山根光子だろ!? アドレスに名前が入ってたからな! あいつどこでなにしてんだよ!」
蓮希は真っ赤な顔をして、わめきちらすと無事だった左手で携帯電話を開き、メールを見せてきた。
それから、他の者たちも、送られてきたメールを見せ合い、被害を報告しあった。
杏奈は、ケータイ小説を盗作したと濡れ衣を着せられ、さらに誹謗中傷のコメントを山ほど書きこまれてしまった。
一花は、天罰を与えたふたりが事故死して、おぞましい姿となり現れた。
――えっ、直也先輩死んじゃったのかよ、とその時蓮希は、呆然としていた――。
伸二郎は、完璧な記憶力はそのままだが、文字を書けなくなってしまった。
詩織は、彼氏が心臓病の発作が起きてしまい、成功率の低い手術を受けなければならないため、別れを切り出されてしまった。
背後から、声がしたので、ふりかえると、右手に包帯をぐるぐる巻いた蓮希が教室に入ってきた。
おまけに顔中、生々しい傷がたくさんついている。
「蓮希、お前そのケガどうしたんだよ?」
勇吾が、きくと、蓮希は包帯をした手を苛立ちながら振り回した。
「どうもこうもねえよ! あの変なメールが送られてきてから、カラスにネズミ、挙句の果てはクッソでかい犬に、手を噛まれて死ぬかと思ったんだぜ!
大体あのメールを送ってきた奴って山根光子だろ!? アドレスに名前が入ってたからな! あいつどこでなにしてんだよ!」
蓮希は真っ赤な顔をして、わめきちらすと無事だった左手で携帯電話を開き、メールを見せてきた。
それから、他の者たちも、送られてきたメールを見せ合い、被害を報告しあった。
杏奈は、ケータイ小説を盗作したと濡れ衣を着せられ、さらに誹謗中傷のコメントを山ほど書きこまれてしまった。
一花は、天罰を与えたふたりが事故死して、おぞましい姿となり現れた。
――えっ、直也先輩死んじゃったのかよ、とその時蓮希は、呆然としていた――。
伸二郎は、完璧な記憶力はそのままだが、文字を書けなくなってしまった。
詩織は、彼氏が心臓病の発作が起きてしまい、成功率の低い手術を受けなければならないため、別れを切り出されてしまった。