みんなの視線が杏奈に集まっていた。
杏奈は、光子がよくしていたように、せきばらいとひとつした。
「マリア様におききしたいことがあります。使い人の山根光子さんが、昨日から行方不明なんです。なにかご存じありませんか?」
杏奈は、できるだけ丁寧な言葉で、ゆっくりとたずねた。
すると、10円玉がズズズ……と動きだす。
【あ・は・あ・は・あ・は・あ・は・あはははははははははははははははははははははは】
10円玉がすさまじいスピードでその二文字を行ったり来たりする。
最終的には不気味な笑い声のようになり、今にもその声がきこえてきそうで、杏奈はゾッとした。
みんな凍りついた顔をして、紙を見ている。
【じっかいのかしらもじをつないでよみあげてみなさい すべてのこたえはそこにあります わたくしはてんへとかえります】
それきり10円玉は動かなくなってしまった。みんな我先にと10円玉から指を離す。
「なに今の……なんかヤバくない?」
詩織が震える肩をそっと抱く。
「十戒って、マリア様を呼び出すための十戒だよな? 山根が最初に教えてくれたやつ。おれ、なにも覚えてないぞ。みんなはどうだ?」
勇吾がきいてきたが、あんなに長い文章を覚えられるわけがない。
杏奈は、光子がよくしていたように、せきばらいとひとつした。
「マリア様におききしたいことがあります。使い人の山根光子さんが、昨日から行方不明なんです。なにかご存じありませんか?」
杏奈は、できるだけ丁寧な言葉で、ゆっくりとたずねた。
すると、10円玉がズズズ……と動きだす。
【あ・は・あ・は・あ・は・あ・は・あはははははははははははははははははははははは】
10円玉がすさまじいスピードでその二文字を行ったり来たりする。
最終的には不気味な笑い声のようになり、今にもその声がきこえてきそうで、杏奈はゾッとした。
みんな凍りついた顔をして、紙を見ている。
【じっかいのかしらもじをつないでよみあげてみなさい すべてのこたえはそこにあります わたくしはてんへとかえります】
それきり10円玉は動かなくなってしまった。みんな我先にと10円玉から指を離す。
「なに今の……なんかヤバくない?」
詩織が震える肩をそっと抱く。
「十戒って、マリア様を呼び出すための十戒だよな? 山根が最初に教えてくれたやつ。おれ、なにも覚えてないぞ。みんなはどうだ?」
勇吾がきいてきたが、あんなに長い文章を覚えられるわけがない。

