ふうん、と光子が少し考える。
「まあ、確かに十戒の中に、マリア様にもう1回願いを叶えてもらってはならない、とはなかったものね。そうね、私も久しぶりにマリア様にお会いしたいし、夢の中でたのんでみるわ」
「久しぶりにってことは、最近、マリア様は夢に出てこなかったの?」
杏奈がきくと、光子はさみしそうな顔をした。
「そうなの……。夢の中でマリア様にお祈りができないと、なんだかとてもさみしくて。日課みたいになっていたからかしら。
今日の昼休みにでもたのんでみるわ」
光子が言うと、わあっ、と拍手が起こった。
「どこか静かに休めそうな場所を知らない?」
光子がきいてくる。すると、伸二郎が、そっと手をあげた。
「図書室なんかは、どう?」
「ああ、図書室ね。そうね、図書室だったら、静かだし、夢を見るのにちょうどいいわ」
もう1回、なんでも願いを叶えてもらえるかもしれない、という期待でみんな色めきたっていた。
みんなの一歩後ろで、勇吾が不安げに見ている。
そんなことに杏奈は、ちっとも気付いていなかった。
「まあ、確かに十戒の中に、マリア様にもう1回願いを叶えてもらってはならない、とはなかったものね。そうね、私も久しぶりにマリア様にお会いしたいし、夢の中でたのんでみるわ」
「久しぶりにってことは、最近、マリア様は夢に出てこなかったの?」
杏奈がきくと、光子はさみしそうな顔をした。
「そうなの……。夢の中でマリア様にお祈りができないと、なんだかとてもさみしくて。日課みたいになっていたからかしら。
今日の昼休みにでもたのんでみるわ」
光子が言うと、わあっ、と拍手が起こった。
「どこか静かに休めそうな場所を知らない?」
光子がきいてくる。すると、伸二郎が、そっと手をあげた。
「図書室なんかは、どう?」
「ああ、図書室ね。そうね、図書室だったら、静かだし、夢を見るのにちょうどいいわ」
もう1回、なんでも願いを叶えてもらえるかもしれない、という期待でみんな色めきたっていた。
みんなの一歩後ろで、勇吾が不安げに見ている。
そんなことに杏奈は、ちっとも気付いていなかった。

