立っていたのは、なんと伸二郎だった。
みんな、ぽかんとした顔で伸二郎を見る。
「ぼくに、ぼくに幸せを分けてくれ!」
血管が切れてしまいそうなほど真っ赤な顔で、伸二郎が叫ぶ。熱でメガネがくもりそうだ。
「はあ? なんでお前がそのこと知ってんだよ?」
蓮希が意地悪な子供のように問い詰める。
伸二郎はビクビクしていたが、意を決したように話しだした。
「朝、武藤くんと山根さんが話していたのをきいたんだ。もし本当に願いが叶うなら、ぼくの願いも叶えてほしくて……みんなが教室に残っていたのを、そっと外から見ていたんだ」
「お前、人の話を盗み聞きしてたのかっ。ガリベンマンもそんなことするんだな~」
蓮希はにやにやしながら、伸二郎の細い肩に乱暴に手を置いた。
大きな声で話していたのに、あれを盗み聞きと言い切るなんて、と杏奈は逆に感心していた。
「山根さん、どうかぼくに願いごとをさせてください」
伸二郎が祈るように手を合わせる。
「使い人の私には、幸せを分ける相手を決める権限はないの。最後に願いごとをした武藤くんだけが決められることなのよ」
光子は申し訳なさそうに言い、蓮希を見た。
みんな、ぽかんとした顔で伸二郎を見る。
「ぼくに、ぼくに幸せを分けてくれ!」
血管が切れてしまいそうなほど真っ赤な顔で、伸二郎が叫ぶ。熱でメガネがくもりそうだ。
「はあ? なんでお前がそのこと知ってんだよ?」
蓮希が意地悪な子供のように問い詰める。
伸二郎はビクビクしていたが、意を決したように話しだした。
「朝、武藤くんと山根さんが話していたのをきいたんだ。もし本当に願いが叶うなら、ぼくの願いも叶えてほしくて……みんなが教室に残っていたのを、そっと外から見ていたんだ」
「お前、人の話を盗み聞きしてたのかっ。ガリベンマンもそんなことするんだな~」
蓮希はにやにやしながら、伸二郎の細い肩に乱暴に手を置いた。
大きな声で話していたのに、あれを盗み聞きと言い切るなんて、と杏奈は逆に感心していた。
「山根さん、どうかぼくに願いごとをさせてください」
伸二郎が祈るように手を合わせる。
「使い人の私には、幸せを分ける相手を決める権限はないの。最後に願いごとをした武藤くんだけが決められることなのよ」
光子は申し訳なさそうに言い、蓮希を見た。

