「あの……おれ松本響太といいます。高校1年生です。もしよければ、名前を教えてもらえますか?」
「中沢……中沢詩織です。あたしも高校1年生」
「あっ、同じ歳なんだ」
響太が、うれしそうに笑う。その笑顔がさらにかっこよくて、詩織はドキドキしていた。
しばし、見つめ合うふたりだったが、そこへ若い男が乗った自転車が走ってきた。自転車を運転しながら、携帯電話をいじっている若い男は、まるで前を見ていない。
「危ない!」
響太が、詩織を抱きしめるようにして、引きよせた。
その真横スレスレを自転車が通り過ぎて行く。
詩織は響太の胸にうずもれるようにして、抱きしめられていた。
柔軟剤と響太の匂いが混じり合い、とてもいい匂いがしている。
詩織の体は熱くなっていた。
「危ない運転をする奴だな。あっ、ごめん」
響太は、慌てて離れた。その顔は、真っ赤だ。
もっと抱きしめていてほしかったと詩織は、心から思った。
このままだと、詩織の理想像その物の響太は去ってしまう。
どうしよう、と焦っていた。
「中沢……中沢詩織です。あたしも高校1年生」
「あっ、同じ歳なんだ」
響太が、うれしそうに笑う。その笑顔がさらにかっこよくて、詩織はドキドキしていた。
しばし、見つめ合うふたりだったが、そこへ若い男が乗った自転車が走ってきた。自転車を運転しながら、携帯電話をいじっている若い男は、まるで前を見ていない。
「危ない!」
響太が、詩織を抱きしめるようにして、引きよせた。
その真横スレスレを自転車が通り過ぎて行く。
詩織は響太の胸にうずもれるようにして、抱きしめられていた。
柔軟剤と響太の匂いが混じり合い、とてもいい匂いがしている。
詩織の体は熱くなっていた。
「危ない運転をする奴だな。あっ、ごめん」
響太は、慌てて離れた。その顔は、真っ赤だ。
もっと抱きしめていてほしかったと詩織は、心から思った。
このままだと、詩織の理想像その物の響太は去ってしまう。
どうしよう、と焦っていた。