【はい】と示した10円玉が、光り輝き、「熱い熱い!」と詩織が、うれしそうに騒ぐ。
【ねがいはききいれました。わたくしはてんへとかえります】
光子に促され、「ありがとうございました」とふたりは、頭を下げた。
マリア様は天へと帰ったのだが、杏奈はまたしても小さな違和感を覚えていた。
魚の小骨がのどに引っかかったようで、なんだかスッキリとしない。それがなんなのか、どうしてもわからなかった。
「ねえ、これで本当に願いは叶うの?」
詩織がイスから飛び上がるように立つ。
「じきにわかるわよ」
光子は淡々と後片付けをしている。
「そうそう、最後に願いごとをしたのは、中沢さんだから、幸せを分ける相手を決めておいてちょうだい」
光子は念押しすると、さっさと帰ってしまった。
「わあ~、いつ超イケメンと会えるんだろ~」
詩織は、まだ興奮が冷めていないようで、くるくる回りながら、ひとりで騒ぎまくっている。
その間に、一花は右耳にピアスをつけていた。春山に厳しく叱られたので、学校が終わってから、つけるようにしたらしい。
一花は通学カバンを手に、足早に教室から出て行った。
「おれらも帰るか」と勇吾が杏奈を見る。
うん、と杏奈はうなずいた。
教室には、イケメンとのことを踊るように妄想している詩織だけが残っていた。
【ねがいはききいれました。わたくしはてんへとかえります】
光子に促され、「ありがとうございました」とふたりは、頭を下げた。
マリア様は天へと帰ったのだが、杏奈はまたしても小さな違和感を覚えていた。
魚の小骨がのどに引っかかったようで、なんだかスッキリとしない。それがなんなのか、どうしてもわからなかった。
「ねえ、これで本当に願いは叶うの?」
詩織がイスから飛び上がるように立つ。
「じきにわかるわよ」
光子は淡々と後片付けをしている。
「そうそう、最後に願いごとをしたのは、中沢さんだから、幸せを分ける相手を決めておいてちょうだい」
光子は念押しすると、さっさと帰ってしまった。
「わあ~、いつ超イケメンと会えるんだろ~」
詩織は、まだ興奮が冷めていないようで、くるくる回りながら、ひとりで騒ぎまくっている。
その間に、一花は右耳にピアスをつけていた。春山に厳しく叱られたので、学校が終わってから、つけるようにしたらしい。
一花は通学カバンを手に、足早に教室から出て行った。
「おれらも帰るか」と勇吾が杏奈を見る。
うん、と杏奈はうなずいた。
教室には、イケメンとのことを踊るように妄想している詩織だけが残っていた。

