って、ええええぇぇぇぇぇえええ!?
嘘でしょ?
パニックに陥る私を気にせず、桜田は呟いた。
「どこの家の親も心配するとは限らない。
子どもを心配しない親も、中にはいるんだ」
・・・え?
「だから気軽に心配するでしょ、とか言うな」
「・・・はい」
壁から手を離した桜田は、リビングに戻って、妹たちと遊び始めた。
妹たちは大好きな『AZUMI』に遊んでもらえて嬉しいのか、黄色い声を上げてはしゃいでいる。
・・・どういうこと?
桜田の家、複雑なの?
子どもを心配しない親なんて・・・。
信じられんっ!
「・・・姉ちゃん」
「フユ!」
あんたは幽霊か、脅かすな!
っていうかフユくん、今まで話の中で出て来なかったよね。
影薄いのか?


