「ほら、アイツが桜田」



鳴海がこっそり指をさす。

その先にいるのは・・・。



「・・・!?」



な・・・なんと!

彼を何と表せばいいのか・・・。



地味男・・・だよ!うん!

それ以外例えられない!!



桜田くんは、かなりの地味男だ。



ぼさぼさ寝癖だらけの黒髪。

太くて大きな、どこで買ったのか気になる黒い眼鏡。

前髪もかなり長い。

制服も着崩すことない。

校則のかたまりみたい・・・。

背中を丸めて、机に突っ伏している。



あ・・・あんな奴いたんだ。



「でも柚美が知らないとはねー」

「どういうこと?鳴海」

「だって柚美。
アイツ、放送委員だよ?」



な・・・

なにぃ――――――――――!?!?