「そうだよ。
俺は柚美の彼氏。
桜田安海っていうんだ、よろしくね」
「アズミ?『AZUMI』と同じ名前だぁ!」
「アズミちゃん、『AZUMI』なの?」
アズミちゃんって・・・。
「そうだよ」
笑顔で言った桜田は、眼鏡を取り、髪を直した。
『AZUMI』のトレードマークである赤い瞳が出た。
「「あたしたち、ファンなのー!!」」
「本当?嬉しいな。こんな可愛い子にファンになってもらえるなんて」
桜田って、ファンサービスが良いのね。
「どうしたの?」
騒ぎを聞いたお兄ちゃんが出てくる。
「「ハルお兄ちゃん!『AZUMI』さんだよ!」」
「へ?」
お兄ちゃん、信じられないのか目が点だ。
「初めまして。桜田安海です。
柚美の彼氏です」
だからどうしてそうなる?


