今日は急きょ放送委員の仕事が来た。
めんどくせぇなぁ・・・。
宮田はいつもは止まらぬ勢いでお昼ご飯を食べるくせに、今日はちまちま食べている。
気になりすぎて弁当の味がしないので、聞いてみた。
優しさとか・・・ないから。
話を聞くと、宮田は及川先輩からとうとう告白されたらしい。
答えは後日で構わないと言われた。
・・・どうしてこいつは悩んでいるんだ?
仲良いし・・・別に良いと思うけど。
「別に良いんじゃねぇの?
何をそんなに迷うんだ?」
「私、女優でしょう?
一般人と付き合うなって言われているの・・・」
「誰に?」
「おじいちゃんや由芽さん、マネージャーに」
「誰と付き合うかは宮田の自由だろ。
宮田が好きなら好きだと言えば良い。
宮田が芸能人としか恋をしないと言うのならそれを通せばいい。
誰が言ってたとか関係ねぇんだよ。
宮田の人生なんだからな」
宮田は驚いたような顔で俺を見たが、再び俯いた。
「確かにそうだけど・・・」
「何が嫌なんだ」
「私、先輩のこと好きになれるかな・・・?」
「宮田、お前先輩のこと好きじゃねぇの?」
少し意外だった。