「俺の評判も、田宮ユズと付き合ったら上がるよな・・・」
「な・・・何考えているの?」
「俺と付き合う?」
は・・・?
「馬鹿じゃないの。あり得ないし」
「どうして」
「私、桜田なんて興味ないもの」
「・・・ふーん」
何よそのふーんは。
丁度曲が終わったため、私は2曲目のリクエスト曲を流す。
〈続いては、『AZUMI』さんの『明日へ』です〉
ボタンをオフに切り替え、私はお昼ごはんを食べ始める。
「相変わらず人気ね、『AZUMI』は」
「まぁな。おかげさまで」
「作詞作曲は桜田がやっているみたいだけど、どうやって考え付くの?」
「曲は自然と思いつく」
そんな簡単で良いのか・・・?
「詞は授業中に思いつく。
お前らが馬鹿騒ぎしている間にな」
「馬鹿騒ぎって・・・」
まぁ否定はしないけど。


