付き合う・・・?
先輩と私が・・・!?
「ごめんね。混乱させて」
「い・・・いえ・・・・・」
「初めの顔合わせの時、覚えているかい?」
「はい・・・」
その時、先輩の存在を知り、先輩は委員長になったんだ。
初めてで機材の使い方を知らない私に、先輩は丁寧に教えてくれたんだ。
先輩は3年間放送委員だったから。
「僕の説明を熱心に聞いてくれる宮田さんに僕は惹かれたんだ。
僕はその時付き合っていた彼女と別れたばかりで、凄く落ち込んでいた。
でもそんな私情なんて勉強に関係ないから、忘れるようにしていた。
そう簡単には忘れられなくて、困っていたんだ。
そんな時宮田さんに出会った。
宮田さんは滅多に笑わないけど、凄く熱心で実は優しい子だと思った。
いつしか・・・宮田さんを守りたいと思ったんだ」
「先輩・・・」
「宮田さんの答えがどっちに転がっても僕は気にしない。
ありのままの宮田さんの答えを出してほしい」
「先輩・・・そんなんで良いんですか?」
「構わないよ。
ただ、忘れないでほしい。
僕の気持ちはね・・・」
漫画かよと突っ込んでしまいそうな台詞でも、先輩が言うとかっこよく決まる。
凄いなぁ・・・先輩は。
「答えはいつでも良い。
ただ、自分を偽らない気持ちが欲しい」
先輩は爽やかに笑うと、行ってしまった・・・。


