桜田の口調が、強いものに変わる。
「これからは大丈夫だろうから、安心しろ」
「どうしてそんなことが言えるの!?」
「宮田、お前が行ったからだ」
「私・・・?」
どうして私が行くと大丈夫なの?
「じっちゃんの影響かもしれねぇけど。
あの店に集まるのは、大抵宮田のファンだ。
何時間も田宮ユズの話で盛り上がっているのを聞いたことがある。
その店に明日からサインが飾られるんだ。
盛り上がって繁盛すること、間違いねぇよ」
「そうなんだ・・・」
「だから安心しろ。
俺だってじっちゃんのラーメン屋をなくしたくねぇし。
本当に危うくなったら、俺が『AZUMI』の格好をして、店の前で歌うことになっているからな。
心配だったら、その時宮田も来い」
「うん!行きたい!!」
「で、お前んちどこ?」
「私の家?何故?」
「送るよ。夕飯誘ったし」
送る・・・!?
「やめてください!結構ですから!!」
「は?」
「か、帰れますから!
大丈夫ですから!
ご安心くださいませ!!」
あ・・・口調が変になった。
しかし、見逃してくれ!!


