「ねぇ・・・アズミ」
「ん?」
「その怪我・・・何?」
「・・・あぁ、これ?」
くいっと前髪を上げた。
「前にね、彼女がいたんだけど、俺」
「うん・・・」
「その彼女、こいつらに襲われて、自殺したんだ」
「え!?」
まさかの接点あったんだ・・・。
「クラスで話が出るまで気が付かなかったけどね。
その話してて、気が付いた」
「その傷は?」
「彼女を自殺させたこいつらが許せなくて、喧嘩を売りに行った。
復讐ってやつだよ」
「そうなの?」
「そ。
そうしたら、負けて怪我して、1か月意識不明でさ」
「・・・」
「治ってからまた喧嘩売りに行ったけど、見つからなくて」
「そうなんだ・・・」
「今日、見つけて。
そしたら柚美が襲われてた」
「そうなの・・・?」
「驚いたよぉ。
で、彼女の二の舞にはなってほしくなくて。
柚美を守ろうとしたわけ」
「・・・ありがとう、来てくれて」
私は思い切り泣きだす。


