玄関を開けると、いかにもエリートでお金持ちそうな男の人と女の人がいた。



男の人は背の高いアズミより更に高く、勝ち誇った笑みを浮かべながらアズミを見降ろしている。

髪はアズミに似た黒髪でオールバックにしている。

スーツを着ているのだが、とてもエリートな感じ。



女の人は天パなのか巻いているのかわからないが、くるくるした短い茶色い髪。

それに派手なピンク色のマキシ丈のドレスっぽいのに、ヒョウ柄の短いジャケットを羽織っている。

胸元には大きなルビーのような赤い大きな宝石をぶらさげ、耳にはじゃらじゃらしたピアスがついている、お金持ちそうな人。

男の人とは正反対っぽいけど・・・。

化粧濃いし、香水らしき甘いにおいが朝からきつい。



アズミは静かに扉を閉めた。

そして男の人と睨み合う。

女の人は私を見つめる。




「また夜遊びか?」

「夜遊びではないね」



男の人と会話した時、アズミの赤い瞳が光った気がする。

気のせい?



「このちんちくりんは何だ、彼女か?」

「そうだよ。
ただしちんちくりんではないね」



ちんちくりん!?

なんとも失礼な!

初対面の人には言われたくないわ!