五番街はカオリの言った通り
雑貨や日用品の店がたくさん並んでいた


ここにない物はないと思う程の店の数々だ


店の通りを抜けていくと…………

今までの風景とは違う光景が
目に映った


“家”と言うよりは……


真っ白い平屋のプレハブみたいな建物がたくさん並んでいた


『ユウキの家はえーと…
2-32だから……………
あっ!ここだ』


カオリが紙を見ながら指を差した

………………………

ここが俺の家……?


全部同じ作り、同じ色の平屋は
“俺の家”と言われてもなんだかピンと来ない


何か大きな目印がない限り覚えられそうもない…


俺は物覚えが悪いから、自分の家だけ黒く塗っておこうかな…と馬鹿な事を考えていた