満開の桜が風に揺れる
その度に花びらが一枚…二枚と地面に落ちていく
ピンク色に色づいた桜がうっとうしいくらい、俺達の空気はモノクロだった
そんな桜の木をミノルは見つめ、さらに続けた
『僕の希望の光はユウキだった。君に会えば変われる気がした。10年前のように笑える気がしてたんだ』
俺はミノルの笑う顔が好きで、その笑顔を見るだけで何もかも頑張れた
でも今のミノルには……笑顔どころか、まるで感情がない人形のようだった
『それは…俺がお前を忘れていたから?記憶をなくしてたから……?』
するとミノルは静かに首を横に振った
『僕は君の一番になりたかった訳じゃない。君を独占したかった訳じゃない』
『……………』
『僕が孤独に負けた。ただそれだけだよ』
“孤独”
俺はこの言葉にハッとした
たぶん…いや、きっと“孤独”こそが今のミノルの全て



