『本当は言うべきではないのかもしれません。もし……気を悪くしたなら心から謝ります』
俺は正座したまま汗ばんだ手を握りしめた
『なに?大丈夫よ、なんでも言って』
ミノルのお母さんは俺の前まで来て、向かい合わせに正座した
『ミノルは…………』
『…………』
『ミノルはまだこの世界に居るんです』
うつ向いて言った後、俺はすぐに顔を上げる事ができなかった
今まであった事を一から説明するのは難しい
でも………でも
『世界中であいつを救ってあげる事ができるのは………俺だけなんです』
『…………』
『……すいません…めちゃくちゃな事を言ってるって思うかもしれないけど、本当に……俺だけなんです』
いきなりこんな事言われても困惑するだけだって分かってる
…今の気持ちを一言で伝える方法があればいいのに……すると…………
うつ向いていた俺の視界にそっと手が伸びてきた
その手は迷う事なく俺の手に重なった



