『私はミノルに何一つ不自由ない大きな部屋を与えて、色々な物を買ってあげた』
『………?』
おじさんが突然、俺に語りかけた
『だけど一つだけ買ってあげられない物があった』
『……買ってあげられない物?』
『友達が欲しいと言われた時だ』
『!』
『私がどうしても与えてあげる事が出来なかったモノを、君はミノルに与えてくれているんだね…』
『おじさん………』
『ありがとう。明日からもミノルの側に居てやってくれ』
『……………はい』
『君は友達、私は父親として出来る事をこれからやっていくよ』
胸が熱くなった
俺の言葉がおじさんに届いた、ちゃんと分かってくれた
やっぱりミノルのお父さんは優しい人だ
ミノルに似て暖かい人
なぁ…ミノル
前に言った事覚えてる…?
大人と分かり合うのは難しい
自分は無理だけど俺なら分かり合える日が来るって
無理なんかじゃないよ
ミノルだって分かり合える日がきっと来る
その相手でおじさんなら、尚更難しい事じゃない
ミノルのお父さんはこんなに優しい人だったよ
二人の距離がなくなる日はそう遠い未来じゃない
そう思った
……………
……



