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『早くタンカ持ってきて!!』
『い、今来ます!!!』
『ミノル君!ミノル君!今病院に運ぶからね』
目の前で繰り広げられている光景を俺は呆然と見ていた
たまたま通り掛かった看護婦さんがミノルに気付いて、携帯電話で誰かと連絡を取っていた
その後すぐに病院から数人の看護婦さん達が駆け付けたのを見ると、さっきの電話は病院にかけたんだと分かった
小さな公園が一気に緊迫した空間に変わった
俺は今だに状況が理解出来ていない
タンカが来てミノルはそこに乗せられた
ミノルが行っちゃう…………
俺はミノルがどこか遠くに行ってしまうような感覚にまた陥った
…………ッ!!!
我に返り、タンカで運ばれていくミノルに駆け寄った
その時だった
ミノルの目から一粒の雫が流れ落ちたのは………
涙…………?
ポツンー……ポツンー……………
俺の頬にも冷たい雫が流れた
ポツンー…………
……ポツンー……………
涙………じゃない
雨だ
『君ミノルの友達?雨が降ってきたからあなたも中に入りなさい』
ミノルを運ぶ看護婦さんの一人が言った
慌ただしく公園から出ていった後で、俺まだこの場所から動けずにいた
ミノルが一瞬泣いているのかと思った
でもそれは涙じゃなくて雨だった
なんだよ…このタイミング、なんで今降りだす訳?
…………ッ
倒れてうずくまっていたミノルの姿が焼き付いて離れない
俺…………俺馬鹿だ、あいつが体調良くない事分かってたのに……
なにがあの非常階段を使えば2分で着くだよ
ふざけんなよ…………
何にも出来なかったじゃん
何にも………
自分の不甲斐なさと情けなさで、俺の足はガクンと地面に崩れ落ちた



