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暫く時間が経ち、俺とミノルは普通に戻っていた
『あ!ユウキお願いがあるんだけど…』
ミノルが突然思い出したように言った
俺にお願い………?
『何?』
『また駄菓子屋連れてってくれる?』
一度二人で行ったウノ町二丁目にある駄菓子屋坂本
あの時は行った時間も遅かったし、途中で夕立が来てゆっくり出来なかった
そう言えば“また来るね”って言って帰ったしな
『じゃぁ今から行ってみる?』
俺がそう言うとミノルは嬉しそうに
『本当?じゃ…ちょっと待ってて!今取ってくるから』と慌てて病院に戻ってしまった
と、取ってくるって…なにを??
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戻って来たミノルの手には焦げ茶色のカバンが持たれていた
俺はすぐにミノルが何を取りに行ったのか理解できた
『それって……』
俺はカバンを指さした
『うん。駄菓子屋の風景も絵に残しておきたいから』
ミノルは少し照れたように微笑んだ
“病院の外に出た事が一度もなかった”
ミノルは前にそう言ってた
だから駄菓子屋に連れて行った事も本当は迷惑だったんじゃないかって不安に思った事もある
だけどミノルの口から“駄菓子屋に連れてってくれる?”と言われた事
そして、絵に残しておきたいと言ってくれた事が嬉しくてたまらなかった



