『俺達は幸せを求めてここに来たんじゃない。自由を求めてここに来た』
ゲンタの声が広場に響く
俺が言い返そうとした時、『でも…』とゲンタが話しを続けた
『でも“本当の幸せ”が分からないまま過ごしていくのは……この世に生まれた人間として損をしてる事なのかもしれない』
『ゲンタ………』
カオリが俺の顔を見て頷く、続けてノリ、ユキ、アンナも……
『だけど俺達は一度逃げてきた人間でもあるんだよ』
ゲンタが他のみんなの気持ちを代弁すりように言った
『そんな俺達に元の世界と向き合える勇気を、前に進む力をさ……』
ゲンタは一呼吸置いて、俺の目を見つめた
『お前が俺達にちょうだいよ。それで証明して…幸せがこの世界にない事を』
その顔は満面の笑顔だった
俺は涙をグッと堪えた、さっきみたいに泣く訳にはいかない
『約束する、絶対に証明するから』
そう力強く言った
俺が出した答え、それは……
立ち止まってしまった人達に、一度逃げてしまったここの住人達に
もう一度立ち向かう勇気を与える事
俺が先陣をきって元の世界に戻るから……それで証明したい
ここに幸せはない事を
本当に大切なものは何なのかをー……
これが………違和感だらけだった俺がこの世界に来た意味



