止まらない、自分じゃないみたいに口が……いや、心が動く
日常生活で忘れていた親や友達への感謝の想い
記憶がなくなると分かった途端に大切さに気付かされた
人は同じ時間、同じ物、同じ何かを共有していると時に思いやりを忘れてしまう
近ければ近いほど、大切さが分からなくなる
だから人には別れが必要なんだと思う
別れがなければ出会う喜びも、別れる悲しさも知る事が出来ない
それを分からせてくれたのは………
“ミノル”お前だった
『ミノルの全部を許せる訳じゃない、でもこの世界を選んだのは“俺達”なんだよ…』
俺が誰かに説教するなんてガラじゃない、だけどどうしても引き下がれなかった
『ミノルもここの住人なら、あいつも苦しみや痛みを抱えている。俺が絶対に救い出すから……』
『…………』
『俺があいつを救ってあげたいんだ』
ミノルを苦しめてるのは……たぶん俺だ
だからこそ、俺だけが通る事の出来るあの道で………
10年前の俺とあいつに会わないといけないんだ
暫く、カシワギと俺の間に沈黙が流れた
『ふん…あいつの言ってた通りだな』
その空気を変えたのはカシワギ
『え……?』
俺は少し拍子抜けしていた
こんなにでしゃばって、第一声は絶対怒鳴られると思ったのに……



