“いつも俺に
話し掛けてた奴?”
その言葉に少年は口角をキュッと上げて言った
『あーぁ、本当は出てくるつもりなかったんだけどなぁ』
その答えを聞いて疑惑が確信に変わっていく、そして……
『でも…会えて嬉しいよ。お…いや、ユウキ』
そう言いながら手を差し出した
『………』
だから“お”ってなんだよ?
疑問がたくさん残る中、気付いたら俺も手を差し出していた
少年と俺は固く握手をした
その時何とも言えない空気が流れてた
でもそれは“悪い空気”ではなく、“良い空気”
少年の雰囲気、波長、空気、全てが心地よく感じたのは気のせいだろうか…
…………
『それで……どうやって俺の頭の中に声を……?』
事実を受け入れた俺は、一番の疑問が浮かんだ
近くに居る訳じゃなく、姿を現す訳でもなく、少年の声が直接俺に伝わってきた
あれは一体…………
『その質問はちょっとずれてるなぁ』
少年は軽い口調で返す
『ずれてるって……?』
『俺の声が聞こえた事を疑問に思うんじゃなくて、俺が目の前に居る事に疑問を持った方がいいよ?』
『え……な、なんで…?』
次に出た少年の言葉は衝撃的なものだった
『だって俺はあんたの中に居るから』



