“なぁ!そんな所で見てないでお前もこっちに来いよ!”

頭の中で小さな俺が叫ぶ


“でも僕は……………
………”

“一緒にサッカーやらない?”

俺が笑って言う

それに答えて“うん!”と誰かが大きな返事をする


“ミノル”


これが俺とお前の初めての出会いだった

そしてそれと同時にもう一つ見えた光景


“これお前にやる”

そう言ってミノルにサッカーボールを手渡す

“いいの…?”


“いいよ”


“これで僕はたくさん練習するよ。それでいつかユウキみたいに上手くなりたいな”


そう笑ってるミノルとは逆に浮かない表情の俺

どうして…………
なんで………………


少しずつ記憶が戻り始めたー…だけど肝心な所は分からない

あいつとの会話は思い出せるのに、周りの景色が出てこない

俺とあいつはどこで出会ったんだろう……

メグから渡された
“サッカーボール”


これはとても重要なものだとわかってるのに…

それを手渡された今でも、思い出せたのはほんの一部……

また手掛かりを見つけていかないといけないのかよ……

はぁ…

俺は大きなため息をついた

誰かもっと………
もっと俺の頭を刺激させる何かを……………
…………………………