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メグの家を飛び出して、俺は宛(あて)もなく歩いていた

時計を見るともうすぐ12時

もうお昼か…………


一番街の街を一通り歩き回った俺は、二番街のあの場所に戻った


“ウノ町二丁目
駄菓子屋坂本”


初めて俺の中で手応えを感じた場所

一つでも………
何か一つでも思い出せれば…………


ガラガラガラー……

駄菓子屋のガラス戸を開けた

入り口のすぐ横の壁に目を向ける


この絵は俺にとって、この世界にとって絶対重要な物なのに……………


なんで俺の記憶は元に戻らないんだよ…

自分の無力さに腹が立った


俺はこの絵を知っている、知っているのにそれが何故なのか分からない


このまま……
何も思い出せないまま、時間だけが過ぎていくのか?

“自分の背負ってる運命が
重荷ならもうやめたら?”

“何も考えないでここで
楽しく暮らせばいいじゃない”

メグの言葉が頭をよぎる