「その1円は、余分にとっておいてください」 女子高生が楽しそうに言った。 「え、でも……、」 「いいんです、さすがに1円は半分にできないし」 男子高生も笑顔で言った。 そして、おいてあった肉まんを手に取る。 「園田、かえろ」 「うん」 そういって、二人は俺に会釈して店を出ていった。