彼は手を伸ばし、その星を掴むような仕草をする。目を丸くしている子供達を見て微笑み、ゆっくりその掌を広げていった。

「わぁーお星様?」「おほししゃま??」

 彼は得意気な顔をして、握り締めた彼女の薬指にゆっくりとそれを沈めていく。それは、頭上に降り注ぐどの星達よりも光り輝いていた。
 一挙一動をじっと見守る子供達に向かって彼が微笑みかけ、

「ママには内緒だよ?」

 そう言って彼は人差し指を口元に置くと、まるで悪戯っ子の様にウィンクをした。