キミと帰る道






「で、でもいないよ…!」




疑り深い目をした聖羅ちゃんに、必死で首を振りながら否定する。






「えー! いると思ったのにな。
ね、光輝?」




「は?」




「だーかーら、すずちゃんには好きな人がいるかいないかって話!」





ふたりの会話が微笑ましくて。
だけどその分ものすごく辛くて。





私は好きな人の大切な人に嫉妬してる。
友達に…嫉妬してるんだ。





最低だよ、本当。





ため息を吐いて、また空を見上げる。
空は嫌な気持ちも少し和らげてくれる気がするよ…。





少し耳を澄ますと。
いろいろな音が聞こえてくる。





楽しそうな声、鳥の鳴き声、車の音。




チリーン———。
それに、鈴の音……?





誰かが歩くたびに、微かに鈴の音が聞こえる。