それがものすごく悲しくて。
でも、泣けなくて。





今日も晴れてる青い空を見上げる。
夏みたいにムシムシしなくて、カラッと晴れた天気。
たまに、秋らしい風が吹く。





…いつもは登校中は優芽ちゃんに会うのに。
今日はなぜか全然会えない。





「すずちゃんは、好きな人はいないの?」




「…んー、いないかな」




「うっそだー!
すずちゃんはね、ウソつくとき髪を触るんだよ。
ほら、いま耳にかけたでしょ?」




「……へ?」





聖羅ちゃんてば、そんなクセがわかったの?
自分でも…言われて初めて気づいたし…。





聖羅ちゃんと私は友達だから。
だから、聖羅ちゃんは優芽ちゃんみたいに私のことがわかるのかな?





……この気持ちは、ばれてないかな?