「聖羅ちゃんは、どこから来たの?」
連絡事項を伝える先生にばれないように小さな声で聖羅ちゃんに問いかける。
「んー。 ロサンゼルスに5年いたの。
前まではここの隣の市に住んでたんだけどね」
ろ……ロサンゼルス⁉︎
すごい…。だから、こんなに外人さんっぽい雰囲気があるのかな?
「すごいねぇ…」
「えへへ、そうかな?
ありがとう」
聖羅ちゃんは、大人っぽく微笑んだ。
私もこんな完璧な人になってみたい。
「…そうだ!
ここに、藤谷光輝っている?」
その名前を、耳が鮮明に拾った。
……藤谷くんを知ってるってことは。
もしかして、幼なじみが聖羅ちゃん?
この高校の最寄り駅の3駅隣は、ここの隣の市だし…。


