「ちょっと、いろいろ! 優芽ちゃん、また明日ね!」 「ふぅん。藤谷くん関連ね? ばいばいっ」 優芽ちゃんに笑顔で手を振って、廊下に出た藤谷くんの背中を、少し離れたところから追いかける。 なんだか、ストーカーしてるみたい…。 でもどうせ…ばれたとしても。 覚えてなんか…いないもんね……。 そう、悲しくなるけど。 前向きに考えよう。 きっと覚えてくれるって。 絶対に藤谷くんから私の名前を呼んでくれる日が来るって。