お願いだから、生きていて…。
せっかく、同じ気持ちになったんだよ。
お互いにちゃんと伝えられたんだよ。
藤谷くん……!!
「キミ、これ以上無駄だよ。
見ないほうがいい…!」
さっきとは違う鳶職のお兄さんが私の腕を引っ張って止めようとするけれど。
私はその手を振り払った。
「救急車が来るまで…このまま下敷きになってる藤谷くんを見てろってこと?!
そんなの…もっと嫌です!
助けられるなら、少しでも楽にしてあげたい…っ!」
そう言うと、お兄さんは強く頷いて。
私の腕からそっと手を離すと、お兄さんも角材をどけ始めた。
すると他の野次馬の人も、何人か黙ってどけ始めていく。
…藤谷くん、生きていて。
お願いだから…。
うつ伏せで寝てる藤谷くんの姿が露わになって。
…目を伏せたいほどの状態だけど。
私は、そんな藤谷くんから目を逸らさないで藤谷くんの背中をトントンと叩く。
「ふぇ…っ、藤谷くん…!」
届いてるのかな?
赤く染まる背中に手を乗せると、ドクンドクンと鼓動を感じる。
…生きてる……?


