NEW WORLD

帰り道は残暑がまだ残ってどことなく暑い。
 

夕日をぼんやり眺めながら歩いてると、前方に人が集まっているのが見えた。
 

好奇心で中心へと目を向けると、これはこれはの須永学都様がいらっしゃるじゃありませんかっ。
 
トイレにいってまだ戻ってい来ない結ちゃんのことなどすっかり頭から忘れ、私はその集まりの中に飛び込んでいく。


「ねえ、こっちではどこに住んでるの?」
「須永君は部活は入らないの?」
「背高いよね、何センチ?」
「須永君て彼女いるの?」
 


うぬぬ。なかなか聞きやすいような聞きにくいようなことを聞き出しよって。
 

しかしさすが須永様。

困った女子方の質問にも、答えていく。
 


ふむふむ。部活はまだ未定、東京では陸上をやっていた、今の住まいはすばらしいことにうちの団地に近いっ。背は百八十ジャスト、彼女はいないと…素晴らしいっ。


「須永君の好みの女性ってどんな――」
 

盛り上がる女子と一緒に盛り上がりながらきこうとしたら、急に後ろから腕を引かれて遮られた。


「わわっ」
 

なんとか片足をさげてバランスをとって後ろを見ると、不機嫌そうな顔をした結ちゃんがいた。


「…結ちゃん」

「何くだらないことやってるんですか。さっさと帰りますよ」
 

結ちゃんがぐいぐいと腕を引っ張るので、輪から抜けてしまう。
 

ていうか結さん、反感買ってますって。周囲の女子たちの目の痛いこと痛いこと。




「待って」
 

校門をくぐるか潜らないかというところで、声がかかり目を向けるとなんと、須永学都様が立っていた。